2014年1月15日水曜日

ホンダ・ヴェゼル 「33点」

  RJCはアテンザ。日本COTYはゴルフ。そしてカーグラフィックアワードはアウディA3。最高の1台を決めることの意義はわからないでもないですが、いざ決まるとどうもシラケてしまいますね。受賞したからという理由でクルマを選ぶ人はむしろ少数派だと思います。だったらむしろ最悪の1台を決めてあげるほうが、情報としては有益なんじゃないかと思いまして、開発者の面子を潰さないように留意はしながらも「2014年の最悪の1台」を決めようと思います。

  ノミネートは全くのランダムで、総合得点が低ければ低いほど期待を裏切らない良いクルマとなります。
0~50点が「問題なく安心して買えるクルマ」。
51~80点が「気になる点が目に付く失敗作」。
81~100点が「絶対に買ってはいけない欠陥車」。



今回のクルマ
「ホンダ・ヴェゼル・ハイブリッドZ」
本体250万円/支払い総額2,944,396円(オプション込)

総合点33点

  最上級グレード にしました。ヴェゼルの魅力をしっかり詰め込んであるのはこのグレードだけです。なかなか良い得点じゃないでしょうか。



  メーカー期待値(20点満点)
ホンダ・・・10点

2014年1月現在のメーカーレーティング
「20点」スバル、マツダ 
「15点」レクサス、アウディ、ポルシェ 
「12点」メルセデス、BMW、マセラティ、アストンマーティン、ベントレー、キャデラック 
「10点」ホンダ、日産 
「8点」ジャガー、ランドローバー、ボルボ、アルファロメオ、プジョー、シトロエン 
「5点」トヨタ、三菱、VW、フォード、ルノー、フィアット
「0点」スズキ、ダイハツ

  車種期待値(20点満点)
SUV・・・0点



  パッケージ(30点満点)
「画竜点睛」・・・13点(内訳:後輪サス3点 ドア10点)
  フィットHVのパワーユニットがそのまま流用されているわけではなく、フィットに比べて200kgの重量増加に対応した、新型の1.5L(132ps)エンジンをベースにしたパワーユニット。DCTの採用と足回りはおそらく同じものだけど、重量増を懸念されて後輪ブレーキがドラムからディスクに変更されています。200kgの車重増はこのクラスでは大きな差になりますが、しっかりと加速&制動に不満の無いレベルまでしっかり改良されているようです。後輪サスにまで手が加わればさらに良かったですが、とくに大きな減点材料はなさそう・・・。

  どこか日本車離れしたトータルコンセプトとは裏腹に、運転席のドアの軽さは完全に日本車仕様。雰囲気から入ってしまった人にとっては痛恨の興ざめポイントかもしれません。ホンダのPRサイトでも高級車用の防音材を詰め込んだとアピールしてますが、ドアのヒンジは絶賛展開中の軽自動車と同じものを使っているかのようです。開発者からしてみれば、HV載せて防音材積んでなお1300kgを目標に仕上げたのだから、ドアは仕方ないのかも・・・。



  デザイン(30点満点)
「パクリの博物館」・・・10点(内訳:高価な特殊グレードのみの内装OP5点 やや古めかしいリア5点)

  ホンダの最近のトレンドといえば、プライドを投げ捨てたパクリ・デザイン。フィットもオデッセイもデザイン面ではまったく新しくなかった。まだフィットにはコンパクトカーの雄としてのプライドが感じられましたが、オデッセイはネッツで売ってても違和感ないレベル。このヴェゼルに関してはいろいろなクルマの要素がブレンドされていて、その配合具合を決めるという意味ではホンダは仕事をしているのかも。フロントは「都市型SUV」の流行系といえるレンジローバー・イヴォーグ的な端正なマスク。リアはCX-5的なラウンド・ヒップ。サイドパネルはデミオ的なキャラクターデザインに、ジューク的な後ドアハンドルのデザイン。この「隠しドアハンドル」は元々はアルファロメオがやっていた趣向だったような。

  内装に関してもこの「Z」グレード専用に用意されたインパネとコンソールの着色処理は、やはりジュークを連想させる。元々はドイツを除く欧州メーカーが得意なやり方です。シトロエンDS3なんかにも十分に対抗できてしまうほどの質感をさらりとやってのけていて、輸入車=オシャレと刷り込まれているバブル世代の開発陣が辣腕を振るったのでしょうか。しかし本体250万円ではDS3と価格面でも互角・・・これではお得感がないかも。廉価なガソリンモデルには「Z」の設定なしです。1.5Lガソリンもヴィッツ3から導入された「typeR」と言っていいほどの高出力タイプ(132ps)でかなり魅力、ぜひ「Z」の追加を期待したい。

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