2014年3月7日金曜日

日産・エクストレイル 「45点」

ノミネートは全くのランダムで、総合得点が低ければ低いほど期待を裏切らない良いクルマとなります。
0~50点が「問題なく安心して買えるクルマ」。
51~80点が「気になる点が目に付く失敗作」。
81~100点が「絶対に買ってはいけない欠陥車」。


今回のクルマ
日産エクストレイル20X(4WD・CVT)エマージェンシーブレーキ・3列シート」
本体2,520,000円/支払総額3,436,894円(オプション・諸経費込み)
オプション内訳:LED/純正ナビ/サンルーフ/サイド&カーテンエアバッグ/室内LED照明

日産だけに欲しいオプションが豊富に用意されていて最低限付けたら・・・350万円。
値引き頑張ってもらっても300万円を切るのは難しそうです。
内装が売りのクルマだけに純正ナビ(31万8500円)を外すのは苦渋の選択で、クルコン、後方モニター&警報装置など全部入ってのセットオプションはちと納得がいかないな・・・。

総合点「45点」


メーカー期待値(20点満点)

日産・・・10点



車種期待値(20点満点)

SUV・・・0点



パッケージ(30点満点)

「SUVは高級ファミリーカーが基本」・・・20点

  (内訳:看板に偽りあり10点、グレード不足5点、価格5点)

  定位置だったSUVナンバー1の座からあっさり滑り落ちた日産エクストレイルの意欲的なFMC。たった2年で日本のSUVシーンは大きく変わり、もはや趣味のクルマではなく、ファミリーカーの定番になりました。そこでエクストレイルも日産得意の高級車調の内装が移植され、ちょうどぽっかり空いている日産の2Lクラスのセダンを補完するようなクルマに仕上がりました。セダンを求める人もこの内装ならば納得すると思います。実際に新型ティアナにがっかりした人がこのクルマにスライドしそうな予感があります。

  ハッチバックもSUVも今やしっかりと内装を作り込まないと見向きもされない時代。カローラやオーリスは完全に目測を誤っているし、インプレッサやアクセラの進化は目覚ましいものがあります。そのままXVやCX-5と内装が共通化されるわけですから、SUVにも高級化の波が一気に押し寄せます。そこで日産は一計を案じて、ティアナレベルの内装をこのエクストレイルに持ち込んできました。公平に見てもCX-5やフォレスターよりワンクラス上の出来映え。しかも価格設定も絶妙でまったく割高感がありません。

  これだけの好パッケージのクルマを作っておきながら、日産のプロモーションは奥手過ぎるようで、同時期に登場した新型SUVのヴェゼル、ハスラー、ハリアーの3台に比べてあまりFMCが周知されていません。いくらSUV市場が好調とはいえ、突如として3台の新型車が投入され、一体どうなってしまうの?と気を揉んでしまいます。ミニバンのシェアを喰ってさらなる成長を続けるのか、市場が頭打ちになって消耗戦に突入するのか・・・。

「王道SUVのコンセプトを捨てて、乗りやすさへシフト?」

  初代の登場時からエクストレイルが掲げた「日産のフルタイム4WDの圧倒的な走破性」というコンセプトは捨ててはいないものの、コーナーリングスタビリティアシストなる機能が新たに追加され、アンダー気味になると制御が入るみたいです。日産のこの手の装置はだいたい気持ちが悪いのが相場ですから、これはなかなか大きな転換を迎えたかもしれません。ほかにもブレーキングを駆使した乗り心地改善の装置が付いて、「ハイテクSUV」という新しいジャンルへどんどん進んでいってます。とりあえずどんな道をどんな走り方をしても、クルマが勝手に安全に乗り心地よくしてくれるという仕組みです。

  この一連の新装置のさらに延長線にあるのが話題の自動運転ということになると思います。もはや「オフロード対応SUV」のイメージはだいぶ歪んだものになってますよね。このクルマ自体はさらに多くの人に需要があるのかもしれませんが、「看板に偽りあり」という印象が拭えません。


デザイン(30点満点)


「SUVだからこんなもんでしょみたいな気が抜けた姿勢

が・・・」・・・15点
 
 (内訳:トータルデザイン5点、某ライバル車のパクリ5点、フロントとリアデザインの不一致5点)

  ライバル車として同じタイミングでの登場になった新型ハリアーも同様のことが言えますが、某広島系メーカーの気まぐれによってSUVのトレンドが大きく操作されてしまい、かなり慌てて修正を施したようなデザインに見えます。フロント、サイド、リアを個々に見れば質感も高く、それなりに良く出来ているように見えますが、全体のイメージがどうも歪んでしまっています。某広島系メーカーのSUVも全体的に膨らみ過ぎたシルエットに、デザイン上の弱点があると思うのですが、ハリアーよりもこのエクストレイルがその地雷をそのまま踏んでしまっています。ここはよりかっこいいシルエットを提案できる絶好のチャンスだったと思うのですが、広島のパクりで終わってしまいました。しかもよりによってテーマカラーが「赤」なんですよね・・・。買う側の身にもなってほしいです。

  
  

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